Wishy-WashyのJAZZ映像パラダイス&MORE

2001年7月に開店し、20016年1月に閉店した大阪市北区・西梅田のジャズ・バー『Wishy-Washy』です。所蔵していた映像ソフトやCD等を中心に貴重なものや面白いものをご紹介します。

アート・ファーマー・カルテットが1964年にサンフランシスコのTV局の『JAZZ CASUAL』という番組に出演した時の映像です。

AF-01.jpg

ギターにジム・ホールをフィーチャーしていて、

AF-02.jpg

ベースがスティーブ・スワロー、ドラムがウォルター・パーキンスというメンバーです。

AF-03.jpg

アトランティツク・レーベルから『INTERACTION』や

AF-INTERACTION.jpg

『LIVE AT THE HALF NOTE』というアルバムをリリースした頃の映像です。

AF-LAHN.jpg

ここで、チャーリー・パーカーの『マイ・リトル・スウェード・シューズ』という曲で、ウォルター・パーキンスがドラム・ソロを演るのですが、この中で、サイド・シンバルを左腕で抱え込んでシンバルを歪ませてピッチを変えながらマレットで叩くシーンがあります。

AF-04.jpg

思わず、(関西人なら分かると思いますが)『横山ホットブラザーズ』の『ノコギリ・パフォーマンス ~ おまえは○○か?』を思い浮かべてしまいました。
『ノコギリ・パフォーマンス』とは、洋ノコギリ(それ専用のノコギリだという話も)を曲げることにより、音程をコントロールして音楽を奏でるパフォーマンスなのですが、これをシンバルで演ってしまうとは!!!!!
厚いトップ・シンバルではなく、薄いサイド・シンバルだから出来る技なのでしょうが、
シンバルが痛々しくて可愛そうです。
このウォルター・パーキンスという方、『MJT(MODERN JAZZ TWO)』なるグループを組んで、こんなアルバムを出しております。

MJT.jpg

このグループ、パーキンスとボブ・クランショウ(b)という地味なメンバーなのですが、
このアルバムではハロルド・メイバーン(p)、フランク・ストロージャー(as)、ウイリー・トーマス(tp)という、これまた地味なゲストを迎えてレコーディングしているのですが、
ゲスト無しのアルバムって出しているのでしょうか???

冬も、いよいよ本番。
寒くなって来ました。
そこで、店内にディスプレイしているレコード・ジャケットも『冬仕様』にしました。

アート・ファーマーの『When Farmer Met Gryce』と、

AFGG.jpg

デューク・ジョーダンの『Flight To Denmark』というベタなセレクトにしました。

DJFTD.jpg

楽器の持ち替えといえば、アヴェレイジ・ホワイト・バンドの2007年11月ブルーノート東京でのライブが極めつけではないでしょうか。
アラン・ゴーリー、オニー・マッキンタイヤーというオリジナル・メンバーにクライド・ジョーンズ、ロッキー・ブライアント、Fred Vigdor( どう発音するのか分かりません。笑 )というメンバーなんですが、

アラン・ゴーリーがボーカルとベース

AWB-1.jpg

AWB-2.jpg

曲によっては、ギター・ソロを披露したかと思うと

AWB-3.jpg

歌いながらキーボードまで弾いています。

AWB-4.jpg

そのうえ、クライド・ジョーンズがアランと同じように、ベースを弾いたかと思うと

AWB-5.jpg

ギター・ソロを演ってしまい、

AWB-6.jpg

歌いながらキーボードまで弾いてしまう有様。

AWB-7.jpg

そして、そして、サックスのフレッドまでが

AWB-8.jpg

キーボードを弾いてしまうという

AWB-9.jpg

マルチ・プレーヤーのオン・パレード状態です。

AWB-10.jpg

そんな中、オリジナル・メンバーのオニー・マッキンタイヤーは、後身に先を譲って、ギターとバックグラウンド・ボーカルに徹していて、何か寂しげにも見えたりします。
今を去ること約9年前、ジャム・バンド・ブームなるものが起こり、私もジャズ寄り(?)のバンドでは「SOULIVE」や

SOULIVE-TO.jpg

「MEDESKI MARTIN & WOOD」なんかを良く聴いていました。

MMW.jpg

ロック寄り(?)のジャム・バンドでは「PHISH」を聴き始めていたのですが、

PHISH.jpg

このバンドのラスベガスでのライブDVDがリリースされたので、早速買って「どれどれ」と再生して演奏が始まったのですが、

PHISHIV.jpg

CDで聴いていたのと違って、何かシックリ来ない(ハッキリ言ってド下手!!)演奏で「何じゃコリャ!!!」という感じでした。
ところが1曲目が終わるとメンバー全員が楽器を持ち替えているではありませんか!!!!
そうです。1曲目だけ自分の本職でない楽器に持ち替えて演奏していたという訳です。
ラスベガスのオーディエンスは勿論解っていて、このジョークを楽しんでいたのでしょうが、聴き始めたばかりの私としてはメンバーの顔も覚えていない状態だったので、「ヤラレタ~~~!!!」という感じでした。
勿論2曲目からは本領発揮の演奏で楽しめました。
このパターン、自分たちのことをあまり知らないオーディエンスの前で演奏する時には結構使える技ではないかと思うのですが、どうでしょう。(かなりのハイ・リスクは伴いますが.....。)
ただし、メンバー全員が他の楽器をある程度弾けて、その上その楽器が重ならないという条件が揃わないと出来ない事ですけど



ソニー・ロリンズ1965年デンマークでのライブ映像です。

1965年といえば、『IMPULSE』レーベルに『ON IMPULSE !』や

SR-IMPULSE.jpg

『THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU』を録音していますが、いずれもピアノ入りのカルテットでの録音です。

SR-THERE.jpg

ここで、ロリンズはピアノ・レスのトリオあるいは無伴奏のソロで『誰も止めなければ、ず~~~っと吹いているのでは』というくらい縦横無尽のアドリブを展開しています。その無限に溢れ出るイマジネーションは、やはり天才!!!

SR1965-1.jpg

そのロリンズをサポートしているのが若き日のペデルセンとアラン・ドーソンで、

SR1965-3.jpg

特にドーソンの確かな技術に裏打ちされたシャープでセンスの良いドラミングは見事です。

SR1965-2.jpg

そのドーソンの素晴らしいドラム・ソロを挟んで『オレオ』と『ソニームーン・フォー・トゥー』をメドレーで演奏するのですが、
『ソニームーン・フォー・トゥー』のアドリブ・ソロの途中で『オレオ』のテーマを引用するのですが、何とダブル・タイムで引用していて「おお~~っ!!!」と思わせる場面があります。

SR1965-4.jpg

ところで、ロリンズの前には3本のマイクが2~3メートル間隔でセットされていて、「何のために?」と思ったのですが、
当時は、今のように個々の楽器にオン・マイクで収音するのではなく、全体の音を複数のマイクで収音していたのでしょうか。
そういえば、ロリンズがサックスを縦に振って吹いていたり、横を向いてしまっても音量が殆ど変化しませんし、サックスを吹きながらペデルセンやドーソンの後ろに廻ってしまっても完全に音は消えることはなく、ある程度聴こえています。