Wishy-WashyのJAZZ映像パラダイス&MORE

2001年7月に開店し、20016年1月に閉店した大阪市北区・西梅田のジャズ・バー『Wishy-Washy』です。所蔵していた映像ソフトやCD等を中心に貴重なものや面白いものをご紹介します。

さて今回は、またまた日本では不人気(?)な男性ヴォーカルで、
メル・トーメが1964年にサンフランシスコの『JAZZ CASUAL』というTV番組に出演した時の映像です。
ピアノ・トリオを従えて7曲唄ってます。

MEL TORME-1

トーメは唄以外にドラムが上手だというのは良く知られていますが、
(下の画像は1950年の、トーメが25歳の時の映像からのものです。)

MEL TORME-2

ここでは、『WHEN SUNNY GETS BLUE』という曲でピアノの弾き語りをしてみせたり、

MEL TORME-3

『QUIET NIGHT』というボサノバの曲では、何とチョット大きめのウクレレを弾きながら唄ってしまいます。

MEL TORME-4

多芸ヴォーカリストのチャンプといったところでしょうか?
決して『貧乏』ではない『リッチ』で器用な人です。
『今頃、何を言うてんねん!!』と突っ込まれそうな事なんですが、そう言わないで聞いてやってください。
恥を忍んで告白しますが、
レッド・ツェッペリンの4枚目のアルバムが1971年にリリースされた時、すぐに買って来て聴いたのですが、
2曲目に収録されている『ROCK AND ROLL』という曲、
ドラムから始まるのですが、最初に聴いた時に、ドラムの叩き出しの音を小節の『頭(1拍目)』と勘違いして感じ取ってしまったために、その4小節程後に入ってくるギターとベースのタイミングが不自然に1拍半遅れて聞こえてしまうという不幸に陥ってしまったのです。
ギターとベースが入って来ると、すぐに何処が正しい小節の『頭(1拍目)』なのか修正出来て分かったので、そこから遡ってドラムの叩き出しが『前の小節の1拍半を喰って始まっているのだろう』と頭では分かっていたのですが、『叩き出しの音を小節の「頭(1拍目)」と勘違いして感じ取ってしまった』呪縛から抜け出せなくて、どういうノリでジョン・ボーナムが叩いているのかが体で感じられずに1971年以来、40年近く悩んでおりました。(そんな大袈裟な!!)

LED ZEPPELIN-4

ところが先日、突然その呪縛から抜け出せて、ボーナムの『1拍半喰った』叩きだしのフィーリングが分かってしまい、『目から鱗』状態になっております。
いや~~~~~~!!、スッキリしました。
視界良好な気分です。
こうなると、符割りもスンナリ書けてしまいました。

ROCK AND ROLL-DRUM SCORE
(注) ▼印は、スネアドラムによるアクセントの位置を示しています。

こういう事だったんですねェ~~~。
40年間の空白を埋めるために、これから当分の間、何回もこの4小節程のドラム・フレーズを繰り返し頭の中で鳴らす事になりそうです。(またまた大袈裟な)

でも、この『1拍半喰って』入るパターンが『カッコいい』かというと、『頭から』と勘違いして感じていたパターンの方がインパクトがあって『カッコいい』ような気もします。
もしかしたら『騙し絵』のように意図的にこうしているのかも?
そうだとしたら、凄い奴らだと思いますけれど、深読みしすぎでしょうか?

話は変わりますが、もっと昔に、ビートルズの『抱きしめたい』を最初に聴いた時も、『1拍半喰って』入るイントロを『頭から』と勘違いしてしまった事を思い出しました。
この時は、同じフレーズが曲の途中でも出て来たので、すぐに修正が出来たのですが、
私の場合、もしかして『1拍半喰って入るパターン』に弱いのかも?
でも、今は、もう大丈夫です!!! 多分・・・・・・。

ところで、このビートルズの『抱きしめたい』のイントロでギターが刻んでいるリズムとツェッペリンの『ROCK AND ROLL』のイントロのドラムのパターンがかなり似ているように思うのですが、気のせいでしょうか?

BEATLES-I WANT TO

さて話がチョット遡りますが、
私が、まだ『ROCK AND ROLL』のドラムの叩き出しを『小節の頭』と感じてしまって抜け出せないでいた、ついこの間までは、リー・モーガンが1967年に録音した『THE SIXTH SENSE』というアルバムのタイトル曲のイントロでビリー・ヒギンスが叩いていたドラムのフレーズが『ROCK AND ROLL』のイントロに似ているなと思っておりました。

LEE MORGAN-SIXTH SENSE

もしかして、『THE SIXTH SENSE』と『抱きしめたい』を参考にした
『騙し絵リズム』なのかも・・・・・・??????






さて今回は、1983年日本武道館での、オーレックス・ジャズ・フェスティバル出演時のショーティー・ロジャース&ウエスト・コースト・ジャイアンツの映像です。
ロジャースは、昔『ショーティー・ロジャース&ヒズ・ジャイアンツ』というジョークのようなバンド名(『SHORTY』と『GIANTS』の対比)で活動していたので、この時もその名前を踏襲しているんでしょうね。
(同じような趣向で『シェリー・マン&ヒズ・メン』なんてのも、ありましたよね。)

SHORTY ROGERS-VHS

メンバーは、リーダー格のショーティー・ロジャース(tp、flh)、

AUREX-SR.jpg

ゲスト扱いのシェリー・マン(ds)、

AUREX-SM.jpg

サックス陣には、バド・シャンク(as)、

AUREX-BS.jpg

ボブ・クーパー(ts)、(この人、ジューン・クリスティーの旦那さんです。)

AUREX-BC.jpg

ジミー・ジュフリー(ts、cl)、

AUREX-JG.jpg

ビル・パーキンス(bs)、

AUREX-BP.jpg

リズム・セクションには、ピート・ジョリー(p)と

AUREX-PJ.jpg

モンティー・バドウィッグ(b)という豪華な布陣です。

AUREX-MB.jpg

ピート・ジョリーは、好きなピアニストの一人なので、嬉しいのですが、
ビル・パーキンスがバリトンに専念していて、テナーを吹かないのが少し不満です。
バリトンといえば、ジミー・ジュフリーの方が『良く吹いていた』というイメージがあるのですが、
ジュフリーはクラリネットも吹いているので、負担を減らす配慮をしたという事でしょうか?
それにしても、パーキンスに何曲かテナーを吹いてもらっても良かったのでは?
以前の記事で、ご紹介した『A MESSAGE FROM MONTREUX』という、一般にはリリースされなかった特典LD。

MONTREUX-67-84.jpg

この中で、モントルー・ジャズ・フェスティバルの主宰者クロード・ノブスがインタビューに答えて言っていたのですが、

MONTREUX-CLAUDENOBS.jpg

『フェスティバルの第一回の前年の1966年に、エロール・ガーナーを呼んで、その時スイスのTV番組に出演してもらったのだが、TV嫌いのガーナーに出演を了解してもらうのは大変だったので、この1966年のTV出演時の映像は、とても貴重だ。』というようなことを言っております。

MONTREUX-EG-1.jpg

ところが、先日リリースされたDVD『JAZZ ICONS』シリーズの『シーズン4』の中に、

JAZZ ICONS-SERIES 4

ERROLL GARNER-JAZZ ICONS

1962年オランダ(ボーナス・ディスクに収録)、

ERROLL GARNER-1962

1963年ベルギー、

ERROLL GARNER-1963

1964年スウェーデンでのTV番組に出演した映像があるではありませんか?!

ERROLL GARNER-1964

それも、ニコニコと笑って、上機嫌で演奏しております。
1964年にイギリスBBCの『JAZZ625』というTV番組に出演した時の映像もリリースされてますしねェ~~~。

ERROLL GARNER-JAZZ625

クロード・ノブスの発言は、どういうことなのでしょう?
とても『TV嫌い』とは思えません。
64年以降にTV局と何かトラブルがあったのでしょうか?
それとも、66年の出演時に出演条件をめぐって駆け引きがあったのか、真相は闇の中です。


前回の記事で、ご紹介したナット・キング・コールの1946年のヒット曲『ROUTE 66』ですが、この曲を同年に作詞・作曲したのが今回ご紹介するボビー・トゥループという方です。
この人、実は、あのジュリー・ロンドンの旦那さんなんです。
ジュリー・ロンドンが1964年に来日した時に、TBSの"G"スタジオで『JULIE LONDON SHOW』という特番らしきものを収録した映像があって、勿論、主役はジュリー・ロンドンなのですが、

BOBBY TROUP-01

バックのカルテットを率いているピアニストがボビー・トゥループなんです。
そして何と、途中でトゥループがフィーチャーされる場面があって、数曲唄ってしまうんです。
スタイルは、『小粋で軽妙』といったところでしょうか。

BOBBY TROUP-03

そして、その数曲の中で自作の『ROUTE 66』も唄ってるんです。

BOBBY TROUP-02

前回の記事でご紹介した、この曲をヒットさせたナット・キング・コール。
そして、今回ご紹介した、作者のボビー・トゥループ。
この2本の『国道66号線』を聴き較べてみるのも面白いもんです。